【計算してみた】仮想通貨の利益1億円の税金は?ざっくり税制まとめ

【計算してみた】仮想通貨の利益1億円の税金は?ざっくり税制まとめ

税務署の前で現金をばらまくスーツの男性のイラスト

みなさんこんにちは、ビットコインFXでキズが広がりまくりの私です。今日は税金についてひとつ。

仮想通貨(暗号通貨・暗号資産)で利益がでると考えはじめるのが税金ですね。私がはじめた2017年5月は税制も整っておらず、税金に関する情報がすべて推測のものがほぼでした。

今回は、先日国税庁から発表された「ビットコインの課税関係について」をもとに、1億円稼いだ場合の税金がいくらになるか、超ざっくり計算してみました。

「仮想通貨で儲けたはいいが、税金はいくらかかるの?」と心配しているあなた。ある程度課税額を把握しておきましょう。

この記事でざっくり税金の知識がわかるはずです!

超アバウトですので参考程度にどうぞ!
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仮想通貨の税金は雑所得

大きな「税」とかかれた岩を背負う男性のイラスト。後ろには税務署

先日国税庁のタックスアンサーにビットコインに関する課税関係がでましたね。まぁやっぱりそうなるよね・・、って感じでしたが。

 ビットコインは、物品の購入等に使用できるものですが、このビットコインを使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となります

このビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分されます
引用 No.1524 ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係|所得税|国税庁

タックスアンサー出るまでは「ゴールドと同じだから譲渡所得で50万円控除できるんじゃね?」的な意見もチラホラありましたが、ズバッと雑所得です。現状の法律に当てはめるとそうなるんでしょうね。

仮想通貨の雑所得は鬼の総合課税!

株式投資などは申告分離課税となっており、利益に対して約20.315%の税金となっています。特定口座(源泉徴収あり)なら自動的に引かれます。

なので、いくら稼いでも課税されるのは20.315%のみ。株で1億円の利益なら、税金は2,031万5千円です(※確定申告しない場合)。

しかし仮想通貨での利益は雑所得、しかも総合課税です。総合課税は稼いだ利益に応じて所得税・住民税・国民健康保険(サラリーマンで社会保険の場合は関係ない)が高くなります

事業所得やお給料などと合算されて課税されるわけです。なので申告分離課税の株などより税金が高くなり、鬼のように厳しい税負担となります。利益が出たら、他の投資商品よりも高い税金を納めることになるわけです。

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1億円の利益なら税金5,500万円?

ということで仮想通貨の利益は、雑所得で総合課税(給与など他の所得と合算)なので、所得税は累進課税となり「最大税率45%+住民税10%」の最強徴収モードとなります。億った方、納税額5,500万円です(控除無視)。ひぇぇぇ。

FXや先物取引は雑所得で申告分離課税ね。税区分が違う雑所得は損益通算できません。

所得税率早見表

引用 No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁

あまりにもざっくりなので、税率と控除額を元にもう少し細かく計算してみます。

所得税はいくら?

※計算間違ってたので修正。税率かけた金額から控除額を引くみたい。すいませんでした。

1億円(利益)-38万円(基礎控除)=9,962万円
9,962万円 × 45%(税率) = 4,482万9千円
4,482万9千円 – 479万6千円(控除) = 4,003万3千円

はい、およそ所得税4,003万円です(驚)

住民税はいくら?

住民税の基礎控除は33万円です。他の控除は無視して計算しました。住民税は所得にかかわらず一律10%です。

1億円 – 33万円(基礎控除)× 10% = 996万7千円

はい、およそ住民税996万円です(驚)

納める税金の合計は「5,000万円」

合計すると、

4,003.3万円 + 996.7万円 = 約5,000万円

おぉぉぉ・・、ちょうど半分じゃないか(笑)

予想通り高額所得者は税金たっぷりです。まぁ本来であれば経費だったり、控除だったり節税だったりがあるので、もう少し下がると思いますけどね。

ま、超アバウト計算でそもそも間違ってるかもなのであくまでイメージです(笑)

そして、ここで終わりと思いきや、社会保険じゃない場合はさらに続きます・・。国民健康保険であれば満額の93万円がこれにプラスされます・・。

国民健康保険の方は国保税額MAXになります

サラリーマンの場合は社会保険に加入していることでしょう。雑所得の場合は社会保険料は増えないはずなので、保険料はこれまでとかわりはないはずです(4月~6月の平均月額報酬が基準だったかと)。

参考 サラリーマンが副業すると社会保険料は増える?社会保険の基礎を徹底解説 | ノマドジャーナル

ただし、国民健康保険に加入の自営業の方などは注意が必要です。なぜなら国民健康保険税額(料)がかなり跳ねあがります

住む場所や年収で税額が変わるのでアバウトですが、MAX税額になると年間93万円(平成30年)です。市町村でも異なるので詳しい金額は各自お調べくださいませ。

国保は基礎控除33万円しかない

さらに国保は控除が基礎控除の33万円以外ありません。所得税や住民税の基準となる計算には所得控除がもろもろ適用できるので、実際は上記シミュレーションより下がります。ですが国保だけは下がりませんのでご注意を。

※年間所得500万円で年間税額50万円超えるはず。なので単純に1,000万円なら満額93万コースなんじゃ? 国民健康保険はヤバいことになってるみたいです

ざっくり国保の金額を知りたければ、確定申告書の所得金額の合計(左中段水色のところ)に各市町村で公開されている国保の税額(私のところは10.4%~12.7%)をかけてみましょう。それが国保の年額です(ぎゃー)。

ということで「所得税・住民税・国保税」のトリプル課税パンチになりますのでご注意を。

年ごとに利確金額調整もあり

一気に利確すると税金が跳ね上がります。なので儲かっている方は、年ごとに利確する金額を調整するといいかもしれませんね。ただし、相場が右肩上がりであればですが。

所得と仮想通貨利益が330万円以下であれば、所得税は10%なので「所得税10%・住民税10%」で合計20%となります。株などの申告分離課税と似たような税額に落ち着きますね。

まぁ問題は、そもそも本業の収入が高い人はこの作戦が無理って事ですが。それでも900万円以下であれば所得税23%なので、「23% + 10%」なので最悪許容できるレベルかもですね。

JPY以外への利確に関しては、今のところ明確な方針が示されていないので現状「BTC→アルト」も利益分は課税対象となりそうです。なのでしばし「待て」の状態ですね。素人はバンバン短期トレードするのは控えた方がいいかもしれません。

【追記】BTC→アルトコインも課税対象になりました。「日本円にしなければ大丈夫」は通用しませんのでご注意を!

ビットコインとアルトコイン間の利確は、都度日本円に変換しての計算なのでかなり面倒臭いですね。

儲けている方は仮想通貨に強い税理士さんに依頼する事をおすすめします。

参考 No.2260 所得税の税率|所得税|国税庁

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ビットコインで物を買っても課税です

ブランド品を購入し、税金を払わなければならず青ざめた女性のイラスト

ビックカメラなどではビットコイン決済が導入されていますし、その他の店舗でもどんどん導入する店舗が増えています。

以前はビットコインで買い物をすれば「バレないし物々交換みたいなもんだから課税されない」的な話もありました。しかし今回のタックスアンサーでばっさりでしたね。課税されます。

なのでビットコインでチャージできる、ビットコインデビットカードも課税対象となります。Wirexとか使ってる人多そうですね。

リンク 覇権を得るのはどのカードか―ビットコインデビットカード比較6枚

少額決済は非課税にしてくれませんかね?

ただし正直なところ少額のビットコイン決済などをすべて追う事は難しいと思います。なので「3万円以下の少額決済は非課税」なんてサプライズ税制が導入されたりすれば、もっとビットコインを使う人増えると思うんですけどね。まぁ無理か。

アメリカでは600ドル未満のビットコイン消費は非課税に、という法案が提出されたようです。

リンク 米下院に新法案、600ドル未満のビットコイン消費は非課税 | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース

沈没し続ける日本が再浮上するには、仮想通貨やブロックチェーン関連が大きなチャンスな気がするんですよね。

国の規模は違いますが、電子国家エストニアなんかデジタル化がすごいです。キャッシュレス化により税理士・会計士もほぼ必要なくなったとのこと。さらに国家ICOも計画しているので今後どうなるか気になるところです。

リンク クラウドが描く未来。東欧の小国エストニアから税理士が消えたわけ|MFクラウド 公式ブログ

リンク エストニア、世界初の国家ICOに向け計画 | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース

いつの日か申告分離課税になってほしい

確定申告書を手に持ち税務署へ向かう男性のイラスト

今回のタックスアンサーですべて決まったわけではありません。あくまでタックスアンサーなので今後変わっていく可能性もあります。タックスアンサーは「質問が多いから回答しとくよ」的なものです。現行法制に沿って回答するとビットコインの扱いはこうなるわけです。

なので年末に向けてまた取扱方針がでるんじゃないでしょうか。知りませんけど。まぁそこは少しだけ期待しつつ、最悪も想定して待ちましょう。いつの日にか株やFXのように申告分離課税(20.315%)になってほしいものです。

議員さんに頑張ってもらうしかないですね

ちなみにFXも勝手に税制がかわったわけではなく、元為替ディーラーの今井雅人議員の活躍があったから申告分離課税になりました。

今後元クリプトコイナー議員が頑張ってくれることを期待しましょう。と言っても、今のところ藤巻先生くらいしか思いつきませんね・・。

日本の取引所とか連盟で働きかけてほしいものです。

参考 衆院議員・今井雅人氏にFX税制一本化の舞台裏を聞く! そこで何があったのか?|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? – ザイFX!

税金関係で参考になるサイト

ビットコイナー税理士である丸山さんの記事は非常に参考になります。なにせ本業ですからね。税理士の方でも理解していない方が大半な感じの仮想通貨界隈ですが、このような詳しい方がもっと増えるといいですね。

今のところ地方は「ビットコイン? イーサリアム? 聞いたことはあるけどねぇ」状態で相談できたもんじゃありません。

今回のタックスアンサーについて詳しく書かれています。税金気になる方は見ときましょう。

参考 ビットコインについて国税庁のタックスアンサーがでちゃったよ。 | 丸山正行税理士事務所

※追記
税務に詳しいOLさんブログは国産スキャムコイン疑惑で名高いコインをありなどと紹介していたのでリンクは消しました。税金以外の記事が少し心配になったもので。買っちゃったのかな? 正直結構よいまとめ記事が多かっただけに残念です。

「人が信用できる=詐欺ではない」と結び付けてはならないと思います。某Dリート系で体験済みです。

【追加】
丸山さんの記事の続きみたいなのが、bitpressに掲載されていました。

参考 第7回「国税庁タックスアンサーについて思うこと」 | bitpress(ビットプレス)

こちらの税理士さんのブログも仮想通貨の税金についてかなり詳しく書かれていて参考になります。税金気にしてる方はこちらも読むことをおすすめします。

参考 仮想通貨の税金を、税理士が解説するよ(国税庁タックスアンサーを徹底解剖!) | Time is Life

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今日のまとめ

ということで現状では雑所得で総合課税扱いとなりますので、利益が出ている方は納税用の日本円は確保しておきましょう。

脱税しても何もいい事ありません。第二のミセスワタナベ事件にならないようにきちんと納税しましょう!

法整備が進むのは悪い事ではなく、むしろよい事です。今後FXの時と同じように申告分離課税になることを期待しましょう。

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